ノロウィルスによる食中毒が発生
夏場ですね。毎年そうなのですが、今年もノロウィルスによる食中毒がが発生してしまいました。
仙台市は3日、宮城野区内の地域行事で流しそうめんを食べた男女45人がノロウイルスが原因の食中毒を発症したと発表した。既に全員回復している。
関係者によると、同区の幼稚園で6月20日昼、幼児から高齢者までの100人が流しそうめんを食べた。市は3日、行事を主催した幼稚園に文書で厳重注意した。
gooニュース
たびたび警鐘
このブログでもたびたび警鐘していますが、調理者の手洗い、鍋や食器の消毒、参加者の手洗いと流しそうめんを開催した場所の衛生状況、などなど・・・・見直す事項が多々あります。
食品関係者のみなさんには夏場に向けてより一層除菌に努めていただきたく思います。
全国の野呂さんも迷惑を受けています
下記の記事のように、ノロウィルスという名称により、全国の野呂さんが迷惑を受けているようです。
そういえば私の大学の同級生にも野呂さんがいたなぁ・・・
鹿野道彦農相も感染の疑いで入院した食中毒の「ノロウイルス」。この冬も各地で集団発症が相次いだが、「その名前は使わないで」と全国の野呂さんが改称を訴えている。野呂姓の子どもが学校などでからかいやいじめの対象になったり、その心配があるためだ。一般化してしまったウイルス名を改める妙案はあるのか。 (小栗康之)
「野呂という姓は、ただでさえ、のろまとかノロノロとからかわれやすい。さらにノロウイルスとは…。これ以上、野呂姓の人間に重圧を加えないでというのが正直な気持ち」。「ノロウイルス」改称を訴える会の会長を務める杉井(旧姓・野呂)ゆうきさん(40)=横浜市=はこう訴える。
オハイオ州ノーウォーク
ノロウイルスの由来は何か。厚生労働省の資料などによれば、1968年、米国中西部のオハイオ州ノーウォーク市の小学校で集団発生した嘔吐(おうと)や下痢の症状が出る急性胃腸炎の病原体として検出。72年、小型球形ウイルスが特定され、地名から「ノーウォーク(Norwalk)ウイルス」「ノーウォーク様(よう)ウイルス」と呼ばれるようになり、国際ウイルス学会は2002年、ウイルスの属名としてノロウイルスを正式に採用した。
「ノロ」とは「ノーウォーク」の一部に発音しやすく「O(オー)」を補ったもの。この結果、全国で約2万人とされる「野呂さん」は嫌な思いをするハメになった。
同会メンバーで関西に住む野呂こうじさんが04年、改称を考え始めたのは子どもの小学校入学がきっかけだった。「学校でからかわれて、嫌な思いをしないか」
幸い深刻な問題はなかったが、「子どもは親に困ったことを言わないもの。しかし、学校で配布されるプリントなどでノロウイルスがあれば、からかいの対象になりやすいだろう」と力説する。同会には「子ども同士がケンカになった」例も報告されているという。
野呂さんらは改称を求めて、厚労省や関係の学会に要望書を提出し続けているが、光明は見えない。厚労省の石丸歩・食中毒対策係長は「かわいそうだとは思う」と同情を寄せつつも「世界保健機関(WHO)などや学会で幅広く使用されており、現状では改称は難しい」と説明。一度、広まった以上、改称すれば混乱しやすいとの考えで、学会も同じ立場だ。
昨年9月、野呂さんは国際ウイルス分類委員会に検討を要望。エリック・カルステンス議長(カナダ)は「野呂姓の方々の気持ちは理解できる」として、「ノーウォークウイルス」を使用すべきだとの見解を示したが、効果は上がっていない。
姓が病名になった例は「川崎病」がある。川崎富作医師が1967年、乳幼児の急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群を報告し命名された。ほかは発見地の仙台市にちなんだ「センダイウイルス」などがある程度だ。
役所が動こうとしない中、改称問題は一部メディアで取り上げられ、認識され始めた。新聞各社が加盟する日本新聞協会や一部のテレビ局で議論が始められている。
同会は今後、野呂姓が多い青森県などに、学校でのプリントなどで使用を控えるよう求めるほか、イタリアやフランスの「ノロ」さんとも連携していくという。悩ましい名称問題。「胃腸炎ウイルス」など、何かいい名称はありそうだが。
中日新聞
食中毒を予防
食中毒をおこす細菌やウイルスの種類が違う場合でも、食中毒を予防するための共通の予防法があります。
買いものの注意点
お店選び
新鮮な食品や質の良い食品なのか、衛生的か、冷蔵・冷凍ケースがしっかり冷えているかなど気をつけます。
必要な量だけ買う
セール品に惑わされて必要以上に買うと、消費期限内に消費できない可能性が高くなります。
しかもセール品に惑わされてしまう人は、消費期限を管理できていない食品が家じゅうにあふれている場合があります。
生鮮食品は新鮮なものを買う
特に肉や魚介類、卵、野菜などの生鮮食品は新鮮なものを購入します。
肉や魚介類はビニール袋へ
肉や魚介類から出る汁が他の食品に付くことを防ぐためにビニール袋を利用しましょう。
だいたい、生鮮食品売り場にありますね。
食品は車のトランクには入れない
車のトランクの中は温度がとっても高くなるので、生鮮食品は傷みやすくなります。
座席か足元に置いておきましょう。
調理前
手を洗う
食材や食器にさわる前はもちろんですが、生の肉・魚介類にさわった後や、料理の途中でトイレに行った、ゴミ箱にさわった、おむつ交換したり、ペットにふれた場合には忘れずに手を洗いましょう。
洗える食材はよく洗う
生のまま食べる野菜や果物はもちろん、魚介類も洗える場合は流水でしっかり洗います。
使う分だけを解凍する
冷凍した食品は、使う分だけを解凍し、解凍したらすぐに調理します。
一度解凍してしまった食品はなるべく早く使い切りましょう。
また、料理自体も大量に作って冷蔵庫などで保存するのもオススメできません。
カビの生えた食品は捨てる
カビの部分を取り除いて食べる方もいたりしますが、目で確認できる部分がなくなっただけです。
カビの中には健康に悪いものがありますので、カビの生えた食品は思い切って捨てましょう。
食中毒を起こせば1日中苦しんだりします。そんなことよりはカビのついた食品は捨てるべきです。
調理中
手指を整える
時計や指輪、アクセサリー、ネイルなどは手からはずしましょう。
手に傷のある人は調理しない
傷口には黄色ブドウ球菌などのウィルス・細菌が付着していることがあります。
どうしても調理する必要があれば、手袋をしたり、傷が食品に直接ふれることのないよう十分注意してください。
包丁やまな板を使う順番に気をつけよう
火を通す前など生の肉や魚介類には細菌やウィルスが付着している可能性もあります。
そこでひと工夫として、先に生野菜などの加熱しない食品を切り、そのあとで生の肉や魚介類を切ります。
肉や魚介類の汁に注意
肉や魚介類を冷蔵庫に保存する場合は、その汁が他の食品に触れないように個別の容器に入れたり、ラップを使います。
卵はすぐに
卵は傷みやすいので、殻を割ったらすぐ使います。
生の卵・肉・魚介類はしっかり加熱する
生の卵・肉・魚介類など加熱が必要な食品は、中心まで十分に加熱します。
肉やソーセージ⇒ピンク色の部分が見えなくなるまで。
魚⇒骨から身が簡単にはがれるまで焼きます。確認のために焼いた魚につまようじを刺して、色のついてない透明な汁が出てきたら、しっかり焼けています。
調理後
調理器具は使い終わったらすぐに洗う
生の卵・肉・魚介類に使った調理器具は、使い終わったらすぐに洗います。
早く洗うほど、細菌やウイルスが少ないです。また洗ったあとに、熱湯をかけると消毒効果があるので、オススメです。
食器はいつもきれいな状態を保つ
ゴキブリが食器などを入れている引き出しから出てきた、とか、ペットが食器に触れたりしないように対処します。
ゴキブリ対策については別記事を参照ください
作りおきは十分に加熱
作りおきの料理を食べる場合は、細菌やウイルスが繁殖している可能性もあるので、十分に加熱すること。
後片付け
なるべく早く洗う
食後の食器や調理器具は、放っておかず、できるだけ早く洗いましょう。
放置時間が経つほど細菌が繁殖する可能性が高まります。
スポンジやたわしもキレイに
使ったスポンジやたわしなども、使った後すぐに洗剤と流水でよく洗い、乾かしてください。
熱湯または漂白剤などを活用
包丁やまな板などの調理器具、スポンジ、ふきんなどは、熱湯または漂白剤などを使って消毒すると、殺菌の効果が高まります。
まとめ
毎年夏ごろになると食中毒が発生していますが、以上のことに気をつければ避けることができます。
面倒くさいと感じている場合は、まだ習慣化されていません。
少しずつでも慣れるようにしましょう。
ノロウィルスの症状や期間
ノロウイルスの症状
ノロウイルスの初期には微熱が出めるようになり、さらに最大の特徴として「吐き気・嘔吐」と「腹痛」を徐々に発症しはじめる点です。
以下に列挙してみます。
●吐き気や嘔吐
●発熱(微熱の場合が多い)
●腹痛(刺すような痛みが出ることがある)
●下痢(幼児や赤ちゃんの場合は水のような便がでます)
●嘔吐や下痢に伴う脱水症状
子供・幼児・赤ちゃんなどが感染した場合
特に子供・幼児・赤ちゃんなどの場合には、水のような軟便が出ます。
周りの大人としてはとても心配なので、早めに医師の診断を受けさせてあげて下さい。
大人が感染した場合
大人が嘔吐や下痢を発症した場合は、嘔吐も下痢も短時間ではありますが、とても強い症状を示す場合があります。
大人の場合はほとんどの事例で1~3日程度で症状も回復しますが、
瞬間的な「痛さ・つらさ」は大人の方が強く感じられるようです。
こちらも、子供の場合と同様心配なので、早めに医師の診断を受けさせてあげて下さい。
ノロウイルスの治療
ノロウイルス感染症はウイルス性疾患ですが、現在のところノロウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。
そのため有効な予防接種はなく、ノロウイルス感染症の治療に関しては自然治癒力による回復を行うことになります。
治療の基本は、何よりも安静に過ごすことですが、発症時は発熱を伴うので寒気を感じることもあるので暖かい服装をオススメします。
ノロウイルスに感染すると強めの下痢になり、水分も急速に失われます。
このため、脱水症状になりやすいので、水分の補給を多めに行うことがよろしいです。
ポカリスエットなどのスポーツドリンクや経口補水液などがオススメです。
参考画像(ドリンクタイプ)
参考画像(ゼリータイプ)
まとめ
医療機関を受診して、医師の指示をよく守り、静養することです。
手洗い
ノロウィルスやO-157などによる食中毒やかぜ、インフルエンザなどは手についたウィルスや菌が鼻や口などの粘膜から体内に入ることで感染します。
そのため、感染しないためには手を洗うということは非常に大きな効果があるのです。
手洗いはこんなに効果的
手のひらについた菌がどれだけ落とせるかということを実験したところ、
●15秒間の手洗いで1/10に減った
●30秒間の手洗いで1/100に減った
という実験結果もあります。
こんな時に手を洗います
ばい菌やウィルスなどが活発ではない場合には神経質になる必要はありませんが、冬のインフルエンザや風邪、その他MERSウィルスなどの感染症が流行る場合には、特に手洗いを励行しましょう。
トイレのあと
環境評論家の武田邦彦先生による見解によれば、「おしりを拭くとき大腸菌などの大便の菌は、トイレットペーパー8枚は通ってしまう。」ということらしい。
まぁ、大腸菌はいっぱいいそうなので、しっかり手洗いする必要があります。
人が多いところに行ったあと
コンサート会場、デパート、まつり、映画館、ホームセンターやショッピングセンターなど人がたくさんいる場所の出入り口には消毒剤が設置されていることが多いので、適宜利用しましょう。
また、帰宅後には手を洗います。
動物に触ったあと
犬や猫は道路や床に寝転んだりして、どんなウィルスや菌が付着しているかわかりません。
触ったあとは手を洗いましょう。
料理前
ウィルス入りの料理を食べてしまえば、一発で感染してしまいます。
絶対に食べ物を触る前には手を洗いましょう。
掃除・洗濯のあと
ウィルスや菌が付着していた床を掃除したり、汚染された衣類を洗濯したあとなど、ウィルスなどに触れた可能性のあので、手洗いが必要です。
手の洗い方
テキトーに洗ってしまう場合があるのですが、以下の手順でしっかり洗いましょう。
むようにして洗う
手を濡らして石鹸を付けもむようにして洗う
見落としに注意
手のひらや甲などを普通に洗います。
そして、見落としがちなのが、爪の間、指の付け根、手首の付け根ですので、意識して洗います。
すすぐ
見落としはないですか?
爪の間、指の付け根、手首の付け根まで洗ったら流水ですすぎます。
しっかりふく
キレイな乾いたタオルでしっかり拭き取ってください。
使ったタオルは乾燥しやすいようにハンガーなどにかけて干しましょう。日光消毒も効果的です。
消毒石鹸の参考画像
消毒液の作り方
ノロウイルス対策にもなる次亜塩素酸ナトリウム液は薬局などで購入できます。
しかし、買いに行くのが面倒だったり、購入から配達まで時間がかかることがあります。
そこで、
塩素系漂白剤を代用して作ることができます。
手で直接触れる部分の消毒
おもちゃ、調理器具、直接手で触れる部分などの消毒をする場合は濃度 0.02%の消毒液で消毒します。
500mlのペットボトルなら0.1ml混ぜればよいです。
ちなみに小さじ一杯で5mlなので、その1/50です。ほんとにちょっとです・・・
手で直接触れない部分の消毒
便や嘔吐物が付着した床や衣類、トイレなどの消毒をする場合は濃度 0.1%の消毒液を使います。
それぞれの濃度で作った消毒薬をスプレーボトルに入れて家じゅうを消毒してください。
スプレーボトル参考画像
まとめ
何かのウィルスやインフルエンザ、風邪などが流行りだしたら、「手洗い」や「塩素系漂白剤を代用できること」を思い出して、感染を未然に防いでください。